カレーの基本的なスパイスの配合
スパイスカレー作りに対するハードルを上げている要因の一つに「スパイスの配合がややこしそう」がありそうです。
確かにスパイスの種類は多いし、それを複数調合することを考えると天文学的なバリエーションが目の前に広がることになり、ちょっと試してみたい人からすると手が出しにくいかもしれません。
僕も走り出しの頃は何をどれだけ、どんな割合で入れればいいのかわからなかったし、とりあえずたくさんスパイスを入れれば美味しいカレーができると思っていました。しかし実際のところはスパイスの種類を増やしすぎると風味はまとまっていくし、量を多くすると雑味が増えることを学びました。
今回は、基本のスパイスは何を買っていいかわからない、どんな風に調合するかわからないということに対しての僕なりのアプローチをご紹介します。
まずは作りたいカレーの量を決める。僕の場合は玉ねぎ・トマトを各1玉使う2-3人前のカレならホールスパイス10ml、パウダースパイス20mlとしてます。
(この内容については前に述べたのでもし良ければご覧ください。)
ホールスパイスは最悪なくてもカレーは作れるので、ベーシックはクミンシード10mlとしておきます。
僕の場合は、ベーシックなカレーであればパウダースパイスは3つあれば十分美味しく作ることができると思っています。その3つと役割は以下の通り。
コリアンダー: いわゆるカレーらしい風味
ターメリック: 色とまろやかさ
カイエンペッパー: 辛味と香ばしさ
コリアンダーをクミンパウダーにする場合もありますが、よりベースとなる風味を作りたいのでコリアンダーにしています。辛いのが苦手な人はカイエンペッパーをパプリカパウダーにしてもOKです。
で、これらの調合の割合は
コリアンダー:ターメリック:カイエンペッパー = 5:3:2
くらいに設定します。わかりやすくグラフにするとこんな感じ。
おぉ~、グラフにするとロジカルにカレーを作る専門家っぽくなってきましたね。基本的な調合はこれでいいと思います。
たとえばもし、カルダモンのすっきりとした風味のカレーにしたいとなった場合は、カルダモンパウダーを入れて総量を増やすのではなく、基本の調合から減らしてカルダモンを加えます。
たとえば、爽やかさを増やしたいのでコリアンダーとターメリックの割合を1づつ減らして
コリアンダー:ターメリック:カルダモン:カイエンペッパー = 4:2:2:2
こんな割合にします。
こんな風に、スパイスを調合する際は円グラフを書いてみると仕上がりの風味がなんとなくイメージできそうです。ぼくは新しくレシピを作る際は円グラフを書いています。
ホールスパイスは風味の感じ方の次元が違う(香水で言えばホールはラストノートでパウダーはミドルノート)ので、この円グラフには含めていません。
お恥ずかしながら、ホールスパイスの組み立て方は僕もまだ模索中なので、なにかつかめたらまたご紹介します。
とまぁ長くなりましたが、これからスパイスカレーに挑戦したい人は玉ねぎ・トマト各1個のカレー作りで
クミンシード:10ml
コリアンダーパウダー:10ml
ターメリック:6ml
カイエンペッパー:4ml
から試してみてください。
カイエンペッパー4mlなので辛めですが、辛いのが苦手な方は普通のチリペッパーにするか、パプリカにしてみてくださいね*
人生に少しだけスパイスを。