ベースの風味を作る「テンパリング」という魔法
スパイスカレーを作る上でまず欠かせないのが「テンパリング」
スパイス料理のベースとなる風味を作るために必要不可欠な技法を今回はご紹介します*(ちなみに、僕が知人から教えてもらったときは「タルカ」という名前でした。)
テンパリングって聞いたこともないし、なんだか特別な所作な気がします?
実はそうでもないんです。ちょっと料理が好きな人なら以外と親しんでますよ*
ペペロンチーノを作るときにニンニクと鷹の爪をジワジワ炒めてオリーブオイルに香りをつけた経験ありますよね?
実はこの、スパイスを油で炒める行為こそが「テンパリング」なんです*
イタリアンにおいて、オリーブで炒めたガーリックの香ばしい風味が全を包むように、スパイス料理においては、クミンやグローブといったホールスパイスを油で炒める事でベースの香りが形成されるんです。
テンパリングしたホールスパイスの香りはパウダーやフレッシュのスパイスと違って、調理で風味が飛びにくくいのが特徴。なのでテンパリングをするのとしないのとで風味の厚みがまるで違うといっても過言ではありません。
僕自身、パウダースパイスだけでカレーを作ってた時は「なんか物足りないなー」とずっと思ってました。でもクミンのテンパリングを教えてもらって初めて作ったカレーがとても風味豊かで真のバシッと決まったカレーになったのを覚えています!
中火で熱した油にホールスパイスを入れて、シュワシュワと炒めるだけでOKなのですぐにマスターできると思います。
以下にテンパリングの一例をご紹介します。
●ニンニク、鷹の爪
肉のグリルやパスタ、スパイスレシピなど、幅広い料理に効果的。食欲をそそる風味と香りが特徴的。
●クミン、コリアンダー、グローブ
カレーを作るときに欠かせないホールスパイス。この3つをテンパリングするだけで本格的なカレーに近づきます。
●コリアンダー、マスタードシード
爽やかな風味が出るのが特徴。牛、豚、鶏などのグリルのほか、臭みのある魚の臭い消しにもオススメ。
スパイスを買うとカレー作りにしか使わないor使えない人が多いかと思いますが、テンパリングを使うと野菜炒めや焼飯、焼肉など色んな料理に応用できるので是非トライしてみてください*
僕はテンパリングして塩胡椒でお肉やお野菜を炒めるだねの手抜き料理にかなり救われてます。
カレーを食べる直前に、テンパリングしたオイルをかけて食べるのもオススメですよ!
人生に少しだけスパイスを。