スリランカ滞在記Vol.3(スリランカの仏教感と蚊)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
昼食後はお母さんと紅茶を飲みながら、スリランカ人の仏教感について教えてもらった。月に一度の満月の日はポーヤデイといって、お寺にお祈りに行くので国民の休日になるらしい。まず、スリランカは仏教徒の多い国で、ほとんどみんな輪廻を信じている。お母さん曰く「今世しかないと思うと楽しいことをしなくちゃと焦ってしまうけど、その欲にまみれると死ぬときにもっとやりたかったと悲しい気持ちになる。来世でもう一度人間に生まれ変われればいい話なので、多くは求めず質素に生きてるのよ。ただ、来世でも人間になれるように悪いことや無駄な殺生はやらないのよ」と教えてくれた。そのためかベジタリアンが多く、確かに昼食に肉や魚は無かった。
<虫除け対策を忘れて悲惨>
夕方に家の周りを歩いてたらめっちゃ蚊に刺されて足がボコボコに。しまった、虫除け対策をするのを忘れていた。家に帰ってもなぜか僕だけ蚊から集中攻撃を受ける。スリランカの蚊にとってよほど日本人の血が珍しく、美味いんだろう。すると、お婆ちゃんが僕の腕にとまってる蚊を叩いて殺す。あれ、、、輪廻の考えは?笑
そのうち僕の悲惨な姿をみて哀れんだお母さんが「前に来た中国人の娘が置いていったやつあげるわ」とタイガーバーム的なクスリをくれる。優しすぎる。。。
ただ、缶が小さすぎて開けるのに難儀し、30分くらい格闘。その間も蚊の襲撃を受け続ける。なんとか開いて、さっそく塗布するとさっきまでの蚊の襲撃と痒みがウソのように、蚊は寄ってこないし、腫れもひく。なにこれ、これめっちゃ効く!シェイシェイ!
今後、暖かい国に行く際は、虫除け対策は万全にしていこう。
人生に少しだけスパイスを。
【レシピ】スリランカのママの味、ココナッツダルカレー
スリランカ滞在記とあわせて、帰国後に再現・レシピ化できたものを紹介していきます!
初回はスリランカカレーの定番で、滞在初日にママに作ってもらったココナッツのダルカレー。フレッシュのカラピンチャ(カレーレーフ)、ココナッツミルクじゃないので風味には乏しいですが、ソコソコ再現できたと思います♪♪
【スリランカ風 ココナッツダルカレー】
<材料 2人前>
玉ねぎ(スライス):中1/4個
赤レンズ豆:100g
にんにく(スライス):2片
青唐辛子:1本(なければ鷹の爪でOK)
ココナッツミルク:100ml
→パウダー40ml+水100mlでもOK
塩:少々
●スパイス
カレーリーフ:2握
カレーパウダー:5ml(小さじ1)
カイエンペッパー:1ml
<作り方 30分程度>
①レンズ豆を水でよく洗って水をきっておく
②鍋にココナッツミルク以外の材料を入れ、汁気が飛ぶまで中火で加熱する(10-15分程度)
③汁気が飛んだらココナッツミルクを加え、再度汁気が飛ぶまで加熱(10-15分程度)したら完成
唐辛子は辛味ではなく風味として加えています。まろやかで優しい味わいなので、スパイシーなカレーと合わせて食べてもいいかも*
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.2(念願のスリランカカレー!)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
<スリランカの家庭のお庭はスパイス&ベジタブルガーデン>
今回お世話になるのは、大阪在住のスリランカ人のご実家。訪問先のお家にはお婆ちゃん、姉さんご夫妻が生活している。(以後、姉さん:お母さん)
まずは寝泊まりする部屋の案内も含めてお母さんに家の中を紹介してもらう。広い裏庭があって雑多な感じで色んなものが生えてたけど実は食べられるものばっかり。バナナ、ココナッツ、パパイヤ、ジャックフルーツ。
驚いたことにブラックペッパーやカラピンチャは雑草のごとくそこら中に生えている。ブラックペッパーは買うと高いから家で育てて乾燥させてスパイスにするらしい。
めっちゃ酸っぱい謎の木の実とかハーブとか様々なものを「食べてごらん」と差し出してくれる。特に楽しみにしていたのはカラピンチャ。
フレッシュなものを口にするのは初めてだった。ちぎって手で揉む、爽やかにも豊かにも感じる独特な香りで、ほんのり木の芽っぽい香りも含んでいる。今まで使ってたドライのカラピンチャがクソみたいに感じる。もはや別物。なんやこれ。ちなみにカラピンチャは温暖な気候を好むので、冬が来る日本での自然栽培はほぼ不可能。フレッシュな物が手に入るのは奇跡に近い代物です。
つぎに、夕食で使うと裏庭で獲ったココナッツをお父さんが自作の道具で強引に皮をむく。
普段は捨てるんだけどせっかくだし、と言って中のココナッツウォーターを飲ませてくれた。スポーツドリンクのような味だけど甘ったるくない。飛行機移動で疲れた身体に染み渡る。中の白い繊維質な部分はこれまた自家製の道具を使って削り節のような状態に。
水に浸して、しぼってココナッツミルクをつくる。搾りかすはいわゆるココナッツファインとして使うのかと思いきや、お母さんは「ガービッジ」と言って庭に投げ捨てた。(ココナッツファインは削った状態の物でした)
<待ちに待った本場のスリランカ料理!>
昼食の準備が始まる。スリランカのキッチンこそが今回の旅の目的。メモとカメラを持ってお母さんに張り付く。
作るのはダルカレー。イエローはまずいから赤しか使わないのとお母さん。裏庭で取れたフレッシュなカラピンチャとスパイス、ココナッツミルクなどを加えて5分煮詰める。わりと食感を残す感じで早くも完成。
続いて卵焼き。刻んだグリーンチリと玉ねぎ、これまたカラピンチャをとじ卵に加えてフライパンで両面焼き。なんか実家でオカンがつくる万能ネギの入った卵焼きみたいな懐かしい香りがする。
あとは油で揚げたパパドゥ、朝食の残り物のジャックフルーツのカレーを、プレートに盛って完成。
もちろんスリランカスタイルで手を使って混ぜながら食べました☆初めてなのでコツがわからずめっちゃこぼす。みんなの食べ方見てるとすくった後、軽く握って固めて食べている。同じようにやってみるが上手くいかずバラバラに、、、難しい。滞在中に極めよう。
料理の味は予想通りパンチの効いてない素朴な味わい。ダルカレーはカラピンチャの風味が豊かで、ココナッツミルクで味に厚みもあって美味しい。卵焼きは前述の通り僕の実家の味。笑
ジャックフルーツのカレーはたけのこみたいな食感でこれまたカラピンチャ効いてて美味しい。どの料理も日本で食べるスリランカ料理とは別物だった。やっぱり現地、しかも家庭に入らんとこの味には辿りつけんな。
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.1(出国〜現地到着まで)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなのでスリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿していきます!
<荷物は少なく、いざスリランカへ!>
暖かい国やし、洗濯する前提なので荷物はかなり少なめ。普段使いの25Lくらいのリュックサックにパッキングして、サンダルを履いて家を出ました。日常的すぎて旅のエンジンがかかりにくい。ホンマに未知の土地に行くんだろうか?
久しぶりの関空。今回はLCCやから噂に聞く新設されたLCC専用のterminal2やろうと思ってウキウキしながら連絡バスで向かう。が、いきなりミスりましたー。普通にterminal 1でした。旅初っ端のプチミスはいい活気付けになった。
関空-クアラルンプール間。やっぱエアアジアのCAは美女イケメン揃いやな〜とニンマリしてたけど機内は極寒。飛行時間とともにますます機内の温度は下がっていく。こんなこともあろうかと忍ばせておいたナイロンパーカーと靴下、アフガンストールを装着してなんとかしのぎました。
約8時間のフライトやけど、アミューズメントはもちろんないのでiPadに保存しておいた動画を見てやろうと思ったけど普通に考えて夜中やし寝ることに。
<トイレの紐、引くべからず!>
3:00、予定より1時間も早くクアラルンプールに到着。いやいやパイロットどんだけやんちゃやねん!おかげさまでコロンボ行きの飛行機まで約5時間のトランジット。早すぎてフライトプランが出てない。。。とりあえず空港内をフラフラ。
前回クアラルンプールに来たのが4年前、なんとなく面影を残しつつもかなり改築されてて綺麗になってた。もう一度フライトプランをみるもまだ出ていない。だるいしその辺の椅子で寝ることに。。。
6:00ようやくフライトプランが出る。出発時間の変更はなし。安心したらもよおして、トイレで用を足す。スッキリして水を流そうと思い、天井からぶら下がってる赤い紐を思いっきり引っ張る。。。。と、束の間にけたたましいアラームが鳴り響く!!どうやらSOSのための紐やったらしくダッシュで逃げる。(ちゃんと流して出ました)
睡眠バッチり、フライトも確認済み、ひと騒動起こしたけど素知らぬ顔で逃げてきたら安心でお腹が空いてきた。フードコートを彷徨ってるとマクドナルドでお粥を発見!すごいな〜東南アジアでは米が出るんやと感心。やさしい風味で美味しくいただく。日本でも出ないかな〜♪
快晴のなか定刻でクアラルンプールを飛び立つ。日本人の影はもうほとんどなくて、いよいよ旅のスイッチも入ってきた。ただまぁ、相変わらず中国人と韓国人は多いので東アジアを抜けた感覚は薄い。機内で隣に座る中国人の女の子の太ももがむき出しで目のやり場に困る(笑)眠くもないし、暇なのでiPadでドラマを見て過ごす。出発直前まで頭を抱えてたスケジュールも、現地に着いてから相談することにして考えるのをやめた。
さぁ、スリランカは目前だ!!
<タクシーは迷子になったら追加料金>
アーユボーワン!ついにスリランカに到着!事前にビザの申請をしておいたので入国審査は難なくスルー。ちなみにビザはQRコードのついたシール(笑)
両替、タクシー捕まえるまでは順調。とりあえず2500Rsで目的地まで送ってくれることに。が、事前に聞いていた訪問先の電話番号が違っていたらしく運転手パニック。もう1つ聞いていた電話番号は使えたみたいで、なんとか訪問先に到着。タクシー代は「迷子になったし電話で場所も確認してやったから余分に金をくれ」と謎の価格交渉の末、結局3000Rs払うことに。旅の予算2万なので痛い出費。
こちらが今回お世話になるお家。僕にはこんなに贅沢な客間を用意していただきました!これからここで約5日間お世話になります*
人生に少しだけスパイスを。
【スパイス】悪魔の糞。魅惑のヒング
レシピ化に没頭するあまり、スパイスの知識とか僕の思想とかその辺りの投稿を完全にサボっていました。笑
ということで、久しぶりにスパイスについて書きます!
今回は、ヒング(アサフェティダ)と言うかなりマニアックなスパイスをご紹介します。
はい、この薬品みたいな容器に入ってるこれです。アサフェティダという名前も怪しければ、入れ物もかなり怪しいですね。。。でも歴としたスパイスなんです。化学調味料でもありませんよ〜その証拠にちゃんとハラール対応のマークがあります*
そもそも、なんでこんな容器に入っているのか??
それはめっっちゃ臭いからでしょうね。このスパイス、腐った鯖みたいに強烈な刺激臭がします。「悪魔の糞」という異名を持つくらいです。
でも実際のところこんな容器は無意味です。洩れてます!僕はさらにに瓶に入れて保管してますが、それでも残念なことに洩れてきます。。。
しかしながら、このスパイスはそれだけ苦労してでも使う価値のあるスパイスなんです*
<特 徴>
北アフリカ原産のジャイアントフェンネルという植物の根から摂れる樹液を粉末にしたスパイス。
香り: 刺激臭。とにかく臭い。
効果: 整腸作用、鎮静効果
<使い方>
パウダー状ですが、スタータースパイスして使います。めっちゃ臭いのにテンパリングすると、なんとニンニクと玉ねぎをしっかり炒めたような豊かな風味が出てくるんです!!こうなったらもう、ええ香りと言うしかありません!
初めて使った時は"めっちゃ臭い→めっちゃええ香り"への香りの変化の大きさに驚きました。笑
野菜と相性がいいらしいので、野菜カレーやサブジなんかに使えますね^^
僕もまだなんの料理に合うか模索中なので、また美味しいものができたらご紹介します*
人生に少しだけスパイスを。
【レシピ】優しい味の卵カレー
最近カレーを振る舞うことも増えてきて、いろんな意見をもらうんですが、「ヨシヒロくんのカレーは素朴」ってよく言われます。
ジャパニーズスパイスカレーみたいにエッジの効いた風味を出すことに憧れてたので正直ちょっと残念がっていました。
しかし、モノは考え方で、じゃぁ逆にその素朴さを全面的に出してやろうじゃないか!と思い立ち、エッグカリーをデザインしました^^
【優しい味のたまごカレー】
<材料(2人前)>
ゆでたまご:3個
玉ねぎ:1/2個 (薄くスライス)
トマト:1/2個 (みじん切り)
ニンジン:1/4本(すりおろし)
ニンニク:1片 (みじん切り)
生姜:1片 (千切り)
オリーブオイル:30ml
ヨーグルト:20ml
粉チーズ:3ml
バター:5g
水:150ml
●ホールスパイス
クミンシード:2ml
カレーリーフ:1握
カルダモン:2粒
●パウダースパイス
コリアンダー:3ml
ターメリック:4ml
パプリカ:2ml
<作り方(30分)>
1.ホールスパイスをテンパリング、にんにく、生姜も加えさらに香り立つまで炒める。
2.玉ねぎ、塩を加え、きつね色になるまで炒める。
3.トマト、ニンジン、塩を加え、ペースト状になるまで炒める。
4.パウダースパイスを加え、香りが立つまで炒める。
5.ゆでたまごを加え、全体になじませる。
6.ヨーグルト、粉チーズ、水、バターを加え一煮立ちさせ、フタをして10〜15分煮込めば完成!
たまごということもあり、辛味のスパイスはなし。まるく、まるく、まるく。とイメージして作りました*辛いのが苦手な人も、子どもも安心して食べられるカレーです*
人生に少しだけスパイスを。
【レシピ】胃腸に優しいダルカレー
暑さで胃腸が弱くなりがちな季節ですがビールのノドごしは最高ですね!
つい先日も1リットル缶からスタートし、500ml缶、生中2杯、瓶2本と、気づけば一晩で5リットル近くのビールを飲んでしまいました。
もちろん翌日はグロッキー。笑
いくらスパイスカレー好きとはいえ、頭ガンガンで胃腸も弱っている所に前回ご紹介したコフタカレーような、固形物たっぷりで刺激強めなカレーは食べられません;
とはいえ、カレーは食べますよ!
体に不調がある時こそカレーなんです*今回はおじやとか雑炊感覚で食べられる、とっても胃腸に優しいダルカレーをご紹介します。
【胃腸に優しいダルカレー】
<材料(4人前)>
レンズ豆:200g
玉ねぎ:1/2個 (薄くスライス)
トマト:1個 (みじん切り)
ニンニク:1片 (みじん切り)
生姜:1片 (みじん切り)
オリーブオイル:40ml
水:500ml(豆湯がく用)、200ml(カレーの水気用)
●ホールスパイス
クミンシード:10ml
マスタードシード:5ml
●パウダースパイス
コリアンダー:3ml
ターメリック:5ml
パプリカ:1ml
●煮込みのスパイス
鷹の爪:1本
カレーリーフ:1握り
<作り方(30分)>
1.レンズ豆を500mlの水で柔らかくなるまで煮る
2.ホールスパイス、にんにく・生姜の順にテンパリング
3.玉ねぎ、塩を加え強火で炒める
4.玉ねぎがきつね色になったら、火を弱め、パウダースパイス、塩を加えなじませる
5.トマト、水、レンズ豆(茹で汁ごと)、煮込みのスパイス、塩を加え蓋をして10〜15分煮込めば完成
二日酔いになる度に食べたくなるんですけど、レシピがないと頭痛で考えながら作れないので今回頑張ってレシピ作りました。笑
今回はトマトの風味を残したかったので、カレーの素を作ってから煮込みの段階でトマトを加えました。僕は水分多めの雑炊タイプが好きなので水を多めに入れましたが、ドロッとしっかりしたカレーが好きな人は水の量を調節して見てください。
人生に少しだけスパイスを。