スリランカ滞在記Vol.7(テンション上がるローカルな市場)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
<ローカルな市場は心が踊る>
キャンディの街中のどこからも見える山の上にはホワイトブッダという大きな仏像が鎮座している。小一時間で登れるらしいが、今日中にキャンディから80km北にあるダンブッラまで行き、宿を確保しなければならないのでやめた。バスターミナルに向かう途中、キャンディで1番大きな市場を発見。料理人の心が踊る場所だ。
肉や野菜や魚をはじめ、山積みのカラピンチャ、様々な種類のお米、魚の干物などとにかく様々なものが売られている。どの店も「安いよ安いよ~!」的な言葉を叫んでいてとても活気があった。魚屋の声がしゃがれているのは万国共通なんだろうか?笑
目を輝かせていろんな店を回るがツーリストなので何も買うことは出来ない。完全に冷やかしで店の人には申し訳ないがとにかく楽しい。いつかどこかの国に住み込んで市場で食材を買い込んで、料理して食べるローカルな生活をしたいと思った。
バスターミナルに着くと、ちょうどダンブッラ行きのバスが出るところだったので乗り込み、キャンディを後に。今回のバスは音楽爆音に加え爆走。おかげで思ったより早くダンブッラに到着しそうだ。
<頼りになるわ~グーグルマップ>
今回の旅で気づいたのはグーグルマップのGPSはネットワークなくても使えるということ(今さら笑)。これでバスがどこを走ってるかは一目瞭然。降りるところもバッチリわかる。都度、ダンブッラに近づいていることを確認。あと20kmというところで、外を眺めているとでっかい黄金の仏像の前で停車。ダンブッラのゴールデンブッタみたいやな~と思ってたら門にでっかくゴールデンブッタって書いてる。バスが発車する。。。あれっと思い近くの人に聞くとここがダンブッラと言うので一駅乗り過ごしてしまったが慌てて降りる。どうやらグーグルが指し示していたダンブッラはダンブッラ(市?)の中心地点だったようで、目的のダンブッラのバス停ではなかった!いや〜危なかった。にしてもスリランカの人達は本当に優しい。16:00なんとかダンブッラに到着。
ちょっとミスってしまったが、スマホやPC、デジカメなど旅においても最新のデジタル機器は欠かせないなと感じた。そう思うと深夜特急の作者、沢木耕太郎さんが旅したときなんかはもちろん全部ないわけで。過去にバックパッカーしていた人は本当にたくましいなと感じた。僕は時代にも恵まれている。
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.6(ショートトリップ〜キャンディ〜)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
<長距離移動は爆音激安のローカルバス>
滞在2-3日目はステイ先のお家を一旦離れ観光する事に。
7:30、キャンディ行きのバスに飛び込む。エアコンなしのローカルバスを利用。なんとスリランカの長距離バスは荷物置きにスピーカーが置かれていて、バスごとに音楽や映画が爆音で流れている。その賑やかさといえばスリランカイチうるさい物体かもしれない。
乗ってから乗務員に行き先を告げ、料金を支払うシステム。キャンディまでは80km近くあるが、片道140Rs(120円)と衝撃の価格。キャンディまでと乗務員に1000Rs渡すと謎のメモを渡され終了。
ボッタクられた?周りの人に聞いてみるが誰も英語が通じない。雰囲気から大丈夫ということは察するが何が起こったかわからない。。。結局のところ次の停車までに新しい客全員から金を集めないといけんので、後でお釣りを渡すためのメモだった。一安心。
サリーを着たふくよかなマダムのフィジカル的な圧力、ベースの効いた爆音の音楽とともに約3時間キャンディまでバスに揺られる。長時間だけど、外を流れる景色は全て新鮮なので到着まであっと言う間だった。
11:00、キャンディ到着。訪問先のガネムッラとは比べものにならないくらいの人と車の量に驚くが、しばらく歩いていると慣れてきた。ガネムッラでは明らかに不釣り合いな訪問者にほぼ全ての人がジロジロと視線を送ってきていたが、キャンディはスリランカ有数の観光地ということもあり、ここではそんなことはない。注目がなくなり喧騒に紛れ込むと安心するのはなぜだろうか。
<スリランカ人が愛する古都キャンディ>
とりあえずお腹が空いたので適当な店に入り、ロティとサモサで昼食を済ませ、観光名所の仏歯堂をめざす。
仏歯堂はその名の通りブッダの歯が祀られている、スリランカ人の仏教感にとってとても大切な場所らしい。セキュリティチェックを済ませ敷地内に入ると受付のようなところで履物を預けて裸足にさせられる。
こんな雑多な感じで、無くされそうなのでリュックにサンダルを突っ込んで進む。日本の手水のように洗い場があって現地の人は手足と口、顔を洗っている。
ほとんどのツーリストはスルーしているがここはあえて現地民と同じ作法で身を清める。仏歯堂の入り口ではお供え用の花が売られている。綺麗な睡蓮が目に付いたので100Rsで購入。
本殿にたどり着くと皆手を合わせて経をあげている。僕はお経わからんので手を合わせ、この国に招いていただいたことに感謝した。
仏教の深い歴史が根付くキャンディは日本でいう奈良みたいな場所らしくスリランカ人にとって大切な場所。コロンボが最大の都市だけどスリランカ人に最も愛されているのはキャンディ。確かに誰に会っても「キャンディには行ったのか」と聞かれる。日本人にもっと仏教の信仰心があれば奈良ももっと愛され、親しまれるんだろうな。
にしても空がきれいだ。
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.5(スリランカの朝)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
<健康のためにとにかくカラピンチャ入れる>
5:00 爆音のお経で目覚める。家の近くにはお寺があってコーランのように1日数回スピーカーでお経が流れる。まだ眠いので二度寝。6:00頃ダラダラしていると、キッチンからカラピンチャのいい香りが漂って来た。慌ててカメラとメモを持って向かうと時すでに遅しで朝食が準備されていた。
オニオンとひよこ豆の炒め物。カラピンチャと鷹の爪の香りが食欲をそそる。本当に何にでもカラピンチャを入れている。お母さんに聞いてみると、いい香りがするし、コレステロールを分解してくれるらしい。お母さんが私の手を匂ってごらんと差し出してきたので失礼する。カラピンチャの香りが染み付いている。「いい香りでしょ?」確かにそう感じた。とにかくほとんど全ての料理にと言っていいほどカラピンチャが入っている。そら庭で雑草のごとく育てようと言う考えになるよね。
ひよこ豆をお腹にかき込みながらふと思った。日本にいるとダイエットのためあえて糖質抑えたりしているけどそれは贅沢なことだなーと。一歩外に出れば皆、生きるために食べている。なんなら糖質採りまくって脂肪として蓄えとかなきゃくらいの感覚。食べるものを選べたり、糖質カットみたいに減らしたりできることがいかに贅沢な考えかって思いました。
日頃当たり前にしている生活のありがたさに気づけるのも旅の魅力のひとつ。今回のスリランカ滞在はかなりの地域密着型なので本当に気づきが多かった。
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.4(スリランカの夜)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
<都度新鮮な食材を調達>
そうこうしてる間に19:00になり、夕食の準備が始まる。夜は魚のカレーらしく、キッチンにはぶつ切りになった鯖みたいな魚が置いてある。
聞くところによると、お母さん以外は肉、魚を食べれられるらしい。でも料理をするのはお母さん。肉は切るし味見もするからなんか複雑。ここで気づいたが、スリランカでは食材の買い置きはせず、都度市場に足を運んで新鮮なものを調達するみたい。
魚はのカレーにはゴルカという謎の酸っぱい練り物、2種類のマサラ、胡椒、シナモン、フェヌグリーク、そしてカラピンチャ。これら全てを混ぜて、水を少し加えて魚と和えて漬け込む。30分経ったら更に水を加えて火にかけて沸騰したら完成。何が驚きって、フェヌグリークをテンパリングせずに使うところ。苦く、、、ないんかな。。。
<スリランカの夕食時は遅め>
スリランカの夕食は21:00頃が一般的なようで、それまでは家族団欒の時間。明日からのショートトリップについて相談して、ようやく計画が固まる。ヌワラエリアは諦めでキャンディ、ダンブッラ、シーギリアを周るプランに。
その他に息子さんたちの話を聞いたりしてたんやけど、旦那さんから「なんでお前彼女おらんの?」ってグサッとくる質問が飛んできた。「性格に問題があるのかも」と答えると爆笑された。
おばあちゃんと奥さんは一言も喋らず、韓流ドラマに釘付け。なんかうちの実家のオカンと亡くなったばーちゃんの距離感に近かった。落ち着くわ~。
21:00になりようやく夕食。魚のカレーと昼の残りのダルカレー、ジャックフルーツのカレー、パン。コメ食だけと思ってたが、パンも食べるらしい。朝と昼はライスとカレーだが夜にはパンも食べるらしい。
お楽しみの魚のカレーは心配していた苦味はなく、魚の生臭さもない。ゴルカの酸味とカラピンチャの香りが強い。黒胡椒もきつめなんだけど辛くはなくてとにかく優しい味。後になって調べたけどゴルカはタマリンドのことらしい。
<夕食から就寝の時間は短い>
22:00旦那さんがさぁ寝るぞと全ての電気を消灯。食事を食べたらすぐ寝るようだ。あれ、みんなシャワーしないの??聞いてみるもなんだか曖昧な解答。きっと毎日入るとかそういう感覚はないようだ。「君はいつでも使っていいよ」といわれたので、お言葉に甘えて借りることに。
給湯システムはなく、レインフォールで水だったけど、結構汗かいてて蚊にも刺されてうぉ~ってなってたので気持ちよかった。さっぱりしたし、明日から明後日の小旅行の準備も済ませて消灯。スリランカでの1日目が終わった。おやすみなさい。
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.3(スリランカの仏教感と蚊)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。在日スリランカ人の方に紹介いただき、実家に滞在させてもらいました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
昼食後はお母さんと紅茶を飲みながら、スリランカ人の仏教感について教えてもらった。月に一度の満月の日はポーヤデイといって、お寺にお祈りに行くので国民の休日になるらしい。まず、スリランカは仏教徒の多い国で、ほとんどみんな輪廻を信じている。お母さん曰く「今世しかないと思うと楽しいことをしなくちゃと焦ってしまうけど、その欲にまみれると死ぬときにもっとやりたかったと悲しい気持ちになる。来世でもう一度人間に生まれ変われればいい話なので、多くは求めず質素に生きてるのよ。ただ、来世でも人間になれるように悪いことや無駄な殺生はやらないのよ」と教えてくれた。そのためかベジタリアンが多く、確かに昼食に肉や魚は無かった。
<虫除け対策を忘れて悲惨>
夕方に家の周りを歩いてたらめっちゃ蚊に刺されて足がボコボコに。しまった、虫除け対策をするのを忘れていた。家に帰ってもなぜか僕だけ蚊から集中攻撃を受ける。スリランカの蚊にとってよほど日本人の血が珍しく、美味いんだろう。すると、お婆ちゃんが僕の腕にとまってる蚊を叩いて殺す。あれ、、、輪廻の考えは?笑
そのうち僕の悲惨な姿をみて哀れんだお母さんが「前に来た中国人の娘が置いていったやつあげるわ」とタイガーバーム的なクスリをくれる。優しすぎる。。。
ただ、缶が小さすぎて開けるのに難儀し、30分くらい格闘。その間も蚊の襲撃を受け続ける。なんとか開いて、さっそく塗布するとさっきまでの蚊の襲撃と痒みがウソのように、蚊は寄ってこないし、腫れもひく。なにこれ、これめっちゃ効く!シェイシェイ!
今後、暖かい国に行く際は、虫除け対策は万全にしていこう。
人生に少しだけスパイスを。
【レシピ】スリランカのママの味、ココナッツダルカレー
スリランカ滞在記とあわせて、帰国後に再現・レシピ化できたものを紹介していきます!
初回はスリランカカレーの定番で、滞在初日にママに作ってもらったココナッツのダルカレー。フレッシュのカラピンチャ(カレーレーフ)、ココナッツミルクじゃないので風味には乏しいですが、ソコソコ再現できたと思います♪♪
【スリランカ風 ココナッツダルカレー】
<材料 2人前>
玉ねぎ(スライス):中1/4個
赤レンズ豆:100g
にんにく(スライス):2片
青唐辛子:1本(なければ鷹の爪でOK)
ココナッツミルク:100ml
→パウダー40ml+水100mlでもOK
塩:少々
●スパイス
カレーリーフ:2握
カレーパウダー:5ml(小さじ1)
カイエンペッパー:1ml
<作り方 30分程度>
①レンズ豆を水でよく洗って水をきっておく
②鍋にココナッツミルク以外の材料を入れ、汁気が飛ぶまで中火で加熱する(10-15分程度)
③汁気が飛んだらココナッツミルクを加え、再度汁気が飛ぶまで加熱(10-15分程度)したら完成
唐辛子は辛味ではなく風味として加えています。まろやかで優しい味わいなので、スパイシーなカレーと合わせて食べてもいいかも*
人生に少しだけスパイスを。
スリランカ滞在記Vol.2(念願のスリランカカレー!)
夏休みを利用してカレーを学びにスリランカへ行きました。せっかくなので、スリランカのママの料理も含め、何回かに分けて投稿しております。
<スリランカの家庭のお庭はスパイス&ベジタブルガーデン>
今回お世話になるのは、大阪在住のスリランカ人のご実家。訪問先のお家にはお婆ちゃん、姉さんご夫妻が生活している。(以後、姉さん:お母さん)
まずは寝泊まりする部屋の案内も含めてお母さんに家の中を紹介してもらう。広い裏庭があって雑多な感じで色んなものが生えてたけど実は食べられるものばっかり。バナナ、ココナッツ、パパイヤ、ジャックフルーツ。
驚いたことにブラックペッパーやカラピンチャは雑草のごとくそこら中に生えている。ブラックペッパーは買うと高いから家で育てて乾燥させてスパイスにするらしい。
めっちゃ酸っぱい謎の木の実とかハーブとか様々なものを「食べてごらん」と差し出してくれる。特に楽しみにしていたのはカラピンチャ。
フレッシュなものを口にするのは初めてだった。ちぎって手で揉む、爽やかにも豊かにも感じる独特な香りで、ほんのり木の芽っぽい香りも含んでいる。今まで使ってたドライのカラピンチャがクソみたいに感じる。もはや別物。なんやこれ。ちなみにカラピンチャは温暖な気候を好むので、冬が来る日本での自然栽培はほぼ不可能。フレッシュな物が手に入るのは奇跡に近い代物です。
つぎに、夕食で使うと裏庭で獲ったココナッツをお父さんが自作の道具で強引に皮をむく。
普段は捨てるんだけどせっかくだし、と言って中のココナッツウォーターを飲ませてくれた。スポーツドリンクのような味だけど甘ったるくない。飛行機移動で疲れた身体に染み渡る。中の白い繊維質な部分はこれまた自家製の道具を使って削り節のような状態に。
水に浸して、しぼってココナッツミルクをつくる。搾りかすはいわゆるココナッツファインとして使うのかと思いきや、お母さんは「ガービッジ」と言って庭に投げ捨てた。(ココナッツファインは削った状態の物でした)
<待ちに待った本場のスリランカ料理!>
昼食の準備が始まる。スリランカのキッチンこそが今回の旅の目的。メモとカメラを持ってお母さんに張り付く。
作るのはダルカレー。イエローはまずいから赤しか使わないのとお母さん。裏庭で取れたフレッシュなカラピンチャとスパイス、ココナッツミルクなどを加えて5分煮詰める。わりと食感を残す感じで早くも完成。
続いて卵焼き。刻んだグリーンチリと玉ねぎ、これまたカラピンチャをとじ卵に加えてフライパンで両面焼き。なんか実家でオカンがつくる万能ネギの入った卵焼きみたいな懐かしい香りがする。
あとは油で揚げたパパドゥ、朝食の残り物のジャックフルーツのカレーを、プレートに盛って完成。
もちろんスリランカスタイルで手を使って混ぜながら食べました☆初めてなのでコツがわからずめっちゃこぼす。みんなの食べ方見てるとすくった後、軽く握って固めて食べている。同じようにやってみるが上手くいかずバラバラに、、、難しい。滞在中に極めよう。
料理の味は予想通りパンチの効いてない素朴な味わい。ダルカレーはカラピンチャの風味が豊かで、ココナッツミルクで味に厚みもあって美味しい。卵焼きは前述の通り僕の実家の味。笑
ジャックフルーツのカレーはたけのこみたいな食感でこれまたカラピンチャ効いてて美味しい。どの料理も日本で食べるスリランカ料理とは別物だった。やっぱり現地、しかも家庭に入らんとこの味には辿りつけんな。
人生に少しだけスパイスを。